占いとシミュレーションゲーム

長いけど前置き。
シナリオの日付は1943年１月22日。調べてみたところ、ソ連軍のロストフ奪回は２月半ばらしいので、シナリオ序文にあるとおりこのシナリオの戦いはこの流れの前哨戦みたいなもんか。奪回に向かう主力に合流せんとするソ連軍とこれを阻止せんとするドイツ軍。なるほど、他に目的のあるソ連としては、脱出のほうに主眼がおかれているのか。するとシナリオの流れとしてはシミュレートといえるんだな。
しかし修整したにもかかわらず、ゲームバランスは良いとは言えない。性能はよくても独軍は数が少ないため、１両やられるとその影響力はハンパない。極論をいえば、独軍に被害がでた時点で勝敗が決する（独軍敗北）といえるほどである。
しかし自分がそうであったように、登場ユニットが少ないことから扱いやすいシナリオである。このゲームは大戦中期から後期を扱っていると謳われているが、実際にはさらに幅広く41年シナリオまである。そのせいかシナリオは時系列で並んでいるのだが、これは練習シナリオとするか、ユニットの規模（数）を多くしてもいいような気がするなぁ。
さて、プレイですが、独軍は前進するしかありません。とにかく目の前の起伏を越えて近づくことが目標となります。作戦はその後です。一方ソ連は大きく分けて３通り。立て篭もり、交戦、脱出です。立て篭もるとすればマップＣですが、このシナリオには総数のわりに両軍歩兵が多く、お互い危険が伴います。他に手があるのにわざわざ危険を冒す意味はないと思われます。やはり初期配置以外マップＣに意味を持たせることはできませんでした（事実上マップ１枚でプレイできます）。
残る交戦と脱出ですが、それぞれ一長一短かと思われます。ソ連は砲兵支援と数の優位がありますが、戦車性能は独軍に分があり近づく前にどの程度持ち堪えるかです。脱出は一番優位かと思われますが、まっしぐらの移動と歩兵積載のため反撃がままなりません。
今回は脱出を目指します。歩兵を乗せ一列縦隊で進むＴ34/76が森の影から出たところで、独軍４号Ｇ型の砲撃がこれを捉え撃破。辛うじて歩兵だけは降車に成功します。しかしこれは予測の範囲。ひたすら平野を走破。さらに独軍小隊はＴ34/76もう１両を歩兵もろとも撃破。ところがここで横から回り込んでいたＴ70の起伏越えの射撃が３号Ｈ型に早くもラッキーヒット、撃破してしまいます。こうなるとソ連は雪崩を打ったように盤外へ。歩兵を乗せた無傷のＴ34/76が６両脱出、たとえ残りを全滅させたとしても得点で追いつけないことが確定します。しかし練習のため続行。
平野に残されたソ連歩兵１個分隊は順当に蹴散らされます。また、仲間を逃がした３両のＴ70も、４号戦車を１両走行不能にするも援軍で駆けつけたドイツ歩兵の突撃により撃破されます。
戦果：
ソ連軍：破壊３号Ｈ型×1（10点）
　　　　　　歩兵×1（３点）
　　　走行不能４号Ｇ型×1（得点なし）
　　　脱出Ｔ34/76×６（６点）
　　　　　歩兵×６（18点）
-------------------------計37点
独軍：破壊Ｔ34/76×２（16点）
　　　　　Ｔ70×３（９点）
　　　　　歩兵×２（２点）
-------------------------計27点
で、ソ連軍勝利。Ｔ70のラッキーヒットがなければもう少しＴ34/76に被害がでていたかもしれません。するともう少し点差は縮まっていたでしょう。